1. Angularとは?
Angularは、Googleが開発したWebアプリケーションのフレームワークです。
主に以下の特徴があります:
- コンポーネントベースでアプリを構築
- 双方向データバインディング(データとUIを自動同期)
- TypeScriptで開発(JavaScriptより堅牢)
- 大規模開発にも向いている構造
📌 つまり「モダンなWebアプリ開発のための基盤」と言えます。
2. NativeScriptとは?
NativeScriptは、JavaScriptやTypeScriptなどWebの技術で、ネイティブアプリ(iOS/Android)を作れるプラットフォームです。
- HTMLやCSSの代わりに、独自のUI構文(XML)を使う
- JavaScript/TypeScriptの知識があればOK
- CordovaやCapacitorとは異なり、「WebViewではない」=完全ネイティブ
iOS/Androidの両方に対応しつつ、Web開発のスキルも活かせるのが最大の魅力です。
3. なぜAngular × NativeScriptなの?
NativeScriptは複数のUIフレームワークに対応していますが、特にAngularとの組み合わせが人気です。
項目 | 内容 |
---|---|
構造が近い | Angularのコンポーネント思想がそのまま使える |
データバインディングが便利 | 双方向バインディングに慣れていれば違和感なし |
既存のAngular知識が活かせる | Web開発→モバイル開発へスムーズに移行可能 |
4. 開発環境の準備(Mac推奨)
🔧 必須ツール:
- Node.js(16.x系など安定版)
- npm
- Xcode(MacでiOSアプリを実行するため)
- NativeScript CLI
- Angular CLI(推奨)
npm install -g @nativescript/cli
npm install -g @angular/cli
5. プロジェクト作成〜実行まで
# Angular + NativeScriptのテンプレートで作成
ns create my-app --template @nativescript/template-hello-world-ng
cd my-app
# iOSで実行(Macが必要)
ns run ios
6. 基本UIのコード例
XMLテンプレート(Home画面)
<ActionBar title="ようこそ"></ActionBar>
<StackLayout>
<Label text="こんにちは!" class="h1" textAlignment="center" />
<Button text="次の画面へ" (tap)="goToNext()" />
</StackLayout>
コンポーネントTypeScript側
import { Component } from '@angular/core';
import { RouterExtensions } from '@nativescript/angular';
@Component({
selector: 'Home',
templateUrl: './home.component.html',
})
export class HomeComponent {
constructor(private router: RouterExtensions) {}
goToNext() {
this.router.navigate(['/next']);
}
}
7. iOS開発で気をつけたいこと
項目 | 注意点 |
---|---|
実機ビルド | Appleのデベロッパー登録が必要(無料/有料) |
シミュレーター | Mac + Xcodeが必須 |
プラグイン互換性 | 一部のネイティブプラグインはiOS専用 or Android専用あり |
8. よくあるエラーと対処法
症状 | 解決法 |
---|---|
Cannot find module 'xxx' | npm install または ns clean 後再実行 |
シミュレータが起動しない | Xcodeのバージョン確認、再起動など |
UIが崩れる / 画面が表示されない | XMLタグの閉じ忘れ、StackLayoutなど確認 |
9. まとめ
Angular × NativeScriptを使えば、Web開発者でもiOS/Androidアプリが作れる時代です!
- Web + モバイルを同時に学べる
- 1つのコードでクロスプラットフォーム
- 学習コストも高くない(特にAngular経験者)
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