どんな人におすすめ?
人生とは?と思い悩んだ際に見るべき本
モンク思考 要約
この本を見ることで僧侶の思考(モンク・マインド)を学ぶことができます。
「モンク・マインド」は、僕らに、今とは違う人生観、違う生き方を見せてくれる。その新しい生き方では、反骨心、無執着、再発見、目的、集中力、自制心、奉仕が鍵を握る。モンク・マインドがめざすのは、エゴ、嫉妬、欲望、不安、怒り、不満、悩みから自由になること、だ。
僧侶の思考(モンク・マインド)を学ぶことは自分の信念、価値観、意図を問い直すことになるだろう。と著者は言います。
本書では、そのモンク・マインドを手にするための道のりを3つのステージに分けて紹介しています。
第一のステージ 手放す
成長を押しとどめている外的要因、自分の内側にある障害物、恐怖などをそぎ落していく段階
第二のステージ 成長する
人生でさまざまな決定を下すときに、意図、目的、自身をもって行えるように生活を見直していく段階
第三のステージ 与える
自分自身という枠を超えて世界に目を向ける、感謝の気持ちを広げ、分かち合い、人間関係を深めていく段階
これら各ステージについて深く内容を掘り下げて書かれているのが本書になります。
各章の格言の紹介
本書は全11章で構成されています。各章の冒頭では、その章で大事である格言が書かれております。
全7707ページある本書がどのような内容なのかイメージを持たせるために各章の格言を紹介します。
第一のステージ 手放す
第1章 アイデンティティ -自分だと思っているもの
他人の人生を完璧に模倣して生きるより、自分の運命を不完全に生きるほうがよい
『バガヴァッド・ギーター』第3章35節
第2章 ネガティビティ -邪悪な王様は空腹を満たさない
他人の不幸のうえに自分の幸福を築くことはしない。
池田大作
第3章 恐怖 ー「この世」という名のホテルにようこそ
恐怖は死を防ぐのではない。生を防ぐのだ。
ブッダ
第4章 意図 -金に目をくらませるな
意識と心が調和したとき、不可能なものはない。
『リグ・ヴェーダ』の注釈書
第二のステージ 成長する
第5章 目的 -サソリの性分
おまえがダルマを守れば、ダルマはおまえを守る
『マヌ法典』第8章15節
『ダルマ』は天職に近い意味です。
第6章 ルーティン -場所のエネルギー、時間の記憶
毎日、目覚めるために思いなさい。
今日こうして生きていられるわたしは恵まれている。
わたしには人間としての尊い命がある。
この命を無駄にはするまい
ダライ・ラマ14世
第7章 心 -御者のジレンマ
五感と意識が静止し、理解が静寂の中にとどまるとき、至高の境地に始まる
『カタ・ウパニシャッド』第6章10節
第8章 エゴ -キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
あらゆる利己的な欲望を捨て、「わたし」「わたしのもの」という我執を脱した者は永遠に自由である。
『バガヴァッド・ギーター』第2章71節
第三のステージ 与える
第9章 感謝 -世界最強の薬
当たり前のことで何であれ、すべてに感謝しなさい。
当たり前だからこそ、感謝しなさい。
ペコ・チョドロン
第10章 人間関係 -人間関係
人は誰もが探求に値する一つの世界である。
ティク・ナット・ハン『愛する』
第11章 奉仕 -他者のために木を植える
愚かな者は自分の利益のために働き、賢明な者は世界の幸福のために働く。
『バガヴァッド・ギーター』第3章25節
私の個人的に心に響いたポイント
この本は私的に本当に学ぶことが多かった本だと感じております。
人間の個性を4つのタイプに分けたり、信頼関係の4つのステージを紹介したり、様々な考えをこの本で得ることができました。
その中でも、私がとても印象的だった5頭だての馬車のたとえ話を最後に紹介したいと思います。
それによれば、馬車は僕らの身体、馬は五感、手綱は心(意識)、御者は理性を表している。
未熟な者の内面では、御者(理性)が居眠りしている。すると、手綱(心・意識)という制御を失った馬たち(五感)は、行きたい方向に馬車(身体)を向かわせ、周りの事象に好き勝手に反応する。おいしそうな草が見えれば、そこへ行って、さっそく食べ始めるだろう。そうかと思えば、何かに驚いて、震え上がったりもする。そんなふうに僕らの五感も、食べ物、お金、セックス、権力、影響力を前にしたとき、スイッチが入る。馬が主導権を握っているとき、馬車は進路を外れて、一時の快楽や満足が得られる方向へ向かう。
モンク思考
一方、鍛えられた者の内面では、御者(理性)が目を覚ましている。馬が勝手な方向に行かないように、御者は細心の注意を払う。手綱を握り、馬たちを巧みに操りながら、進むべき方向へ導いていく。
この話を読んで私の心は未熟であると感じました。やるべきことがあってもやりたいことを優先してしまう。そんなことが多々あるからです。
理性を鍛える必要があると感じさせてくれる話がこのお話になります。
人それぞれ、この「モンク思考」を読んで感じる部分は違うと思いますが、それぞれに必ず役に立つはずです。
もし、気になれば読んでみてください。
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